2018年(平成30年)釧路点字図書館作成点訳図書一覧




2018年 釧路点字図書館制作点字図書

「石つぶて ――警視庁二課刑事(デカ)慶児の残したものーー」 清武 英利 全6巻
 消えた10億円。沈黙する官邸・外務省。「機密費」という国家のタブーに挑んだのは名もなき4人の刑事だった。人間の息遣いが聞こえるヒューマン・ノンフィクション。

「日本語の真相」  李 寧煕(イ・ヨンヒ) 全4巻
 数多くの古代韓国語がいかにして日本語になったか。万葉集を古代韓国語で読み解くことによって日本の古代の歴史の謎が見えてくるという驚きの一冊。

「緋の河(北海道新聞夕刊連載1~24)」  桜木 柴乃  全1巻
 昭和23年。道東の港町で、秀男は初詣に向かう道で赤い着物の女と出会った。熱を出した弟を連れて母のマツが病院に行った隙に女を探しに花街に行くが、道に迷ったところを娼妓の華代とその情夫の徹男に助けられ、娼妓に憧れを抱く。三日後、弟が亡くなった。

「あさが来た 下(NHK連続テレビ小説) 」  青木 邦子  全5巻
    原案 古川智映子・脚本 大森 美香
 明治維新を乗り越え、嫁ぎ先の家業を立て直したヒロイン・あさ。実業家として成長し、炭鉱や銀行など新しい事業に乗り出す。やがてあさは日本に女子の高等教育を広めようと奔走する。成澤泉と出会い、「女子大学校設立」というさらなる目標に向かって行く。

「悪太郎」  今 東光  全9巻
 中学生でありながら、中島絹子、松下あや子、芸者ぽんた、井上たか、岡村恵美子たちと関係を持ち、その間には喧嘩もたえない。教師であろうと上級生であろうと平気で殴り飛ばす。2度の中学校退学にもめげず、東京に出て、文学で身をたてたいという、少年期から青年期の物語。事実とフィクションが入り混じっている作品です。

「櫻子さんの足下には死体が埋まっている わたしのおうちはどこですか」 太田 紫織  全4巻
 北海道・旭川。姿を消した幼子・いいちゃんと、友達の鴻上百合子を追って、櫻子さんと僕、正太郎は、ある場所に辿り着く。けれどようやく見つけた鴻上の言葉を聞き、僕は絶句した。「貴方のことが、世界で一番大嫌い」 そして彼女は僕にとって絶対的な秘密を突きつけて・・・。わたしのおうちはどこですか後編ほかハロウィンにまつわるほろ苦だけれど甘酸っぱい物語を収録。

「爛」 瀬戸内 寂聴 全4巻
 人形作家・上原眸に届いたのは友人・大江茜の訃報だった。「あたくしの美意識」にもとづき、80歳を目前に自殺を遂げた茜。母である茜に一人の女として愛欲に忠実に生き抜いた彼女の人生を、その手記や家族からの手紙、そして自らの過去を生と性の深淵に思いをはせる。90歳を過ぎた著者の燦然たる長編小説。

「もう相談のネタに困らない! 大人の雑学大全」 話題の達人倶楽部 全5巻
 日本人の9割が知らない!とっておきの219項。なぜ太平洋は「太」で、大西洋は「大」の字なのか? 実は割り算にも九九があったって知ってる? 等会話がはずむ、一目おかれる、教養の虎の巻!

「山桜記」 葉室 麟 全4巻
 朝鮮出兵の前半、文禄の頃、一通の文箱が博多の津に打ち上げられた。半島に渡った夫を思う妻のものだった。興味を持った秀吉は女を城に呼び寄せたが・・・。「汐の怨文」他。戦国の世の夫婦に焦点をあて、「武」の背後に秘められた様々な情愛を描いた傑作短編七作を収録。

「釧路市点字図書館 図書追加目録(平成29年1月~12月)」 釧路点字図書館 全1巻
 平成29年1月~12月の点訳・音訳図書の当館制作の追加目録

「遺産ゲーム」 藤原 一裕 全3巻
 バカだバカだと思っていた兄貴が、実は一番ヤバイ奴だったーー! 狙うは、テレビに映る2億円。完全犯罪は完遂されるのか。原&英次のチンピラコンビ初お目見えの「別荘」含む7編の連作集。

「櫻子さんの足下には死体が埋まっている ジュリエットの告白」 太田 紫織 全4巻
「帰ったら、二人で旅行しよう」。突然、東京の兄さんからきた連絡。二人きりでどこに?と悩む正太郎に櫻子さんが言った。「足寄と網走だ」。どうやら見たい骨関係の展示があるらしい。かくして兄さんと櫻子さん、僕という不思議な組み合わせで秋の北海道旅行が始まって・・・ 一方、友人の鴻上百合子には宿敵・花房の影が忍び寄り・・・

「フシギな日本語」 李 寧熙 全2巻
 お母さんをなぜ「お袋」、鶏の肉はなぜ「かしわ」、カツオはたたいてもいないのになぜ「タタキ」? エタイの知れない言葉の素性を洗い直していくと、古代朝鮮語にたどり着く。

「虹の向こう」 池田 久輝 全4巻
 深水は不明寺という寺の跡取り息子だった。ある日、大学の同級生から元恋人の様子がおかしい、と、調査を頼まれる。調べていくうちに意外な事実が・・・。4篇のミステリー玉手箱。

「緋の河 (北海道新聞夕刊連載 25~47)」 桜木 柴乃 全1巻
 北海道新聞夕刊 12月1日~12月28日 連載。昭和24年、小学校に入学し、「なりかけ」とあだ名された秀男は、蒲鉾工場に居候する同級生・鈴木文次に庇護され、学校でのいじめをかわしていく。3年になるころに兄の昭夫から新聞配達のアルバイトを引継ぎ、翌年、配達終わりに港で若い漁師と出会う。

「キッチン・ミクリヤの魔法の料理② 決断のナポリタン」 吉田 安寿 全4巻
 老舗洋食屋「キッチン・ミクリヤ」で正社員として働き始めた桜木まどかは天才シェフの百瀬克哉にいじられながらも“魔法のように人を幸せにする料理”をお客様に届けていた。ある日、金髪の白人男性が店を訪れるが、どうやら克哉に興味がある様子。克哉もどこか落ち着かないようで・・・  いったい、白人男性の目的は何なのか。

「シャクシャインの戦い」 平山 裕人 全5巻
北海道で1996年6月、幕府を揺るがすアイヌの一斉蜂起が始まった。アイヌのリーダー「シャクシャイン」の名からシャクシャインの戦いと呼ばれているこの戦いは、どういうものだったのか。北海道の一小学校教諭である著者が約40年の調査・研究を経て、この戦いの全貌解明に迫る渾身の1冊。

「緋の河 (北海道新聞夕刊連載 48~70)」 桜木 柴乃 全1巻
 北海道新聞夕刊1月4日~1月31日連載。
 昭和27年、小学4年生の秀男は晶に惹かれていった。秀男に嘘を上手く使ってしたたかに生きる術を教え、晶は別れを告げずに姿を消す。進級し、自身でいじめをかわせるようになった秀男は、いつか家を出て、憧れの歌手のように舞台に立つ日を夢見ていた。

「卓上四季 2017年11月」 北海道新聞社 全1巻
 神戸製鋼所はじめ日本大手メーカーのデータ改ざん。自民党政治家失言多し。訪日のトランプ米大統領と安倍首相会談。日ハムの大谷選手大リーグ挑戦。白杖を頼りに歩く幸せ。暴力事件で横綱引退等の話題掲載。

「八獄の界 (死相学探偵6)」 三津田 信三 全5巻
 黒い欲望を持った人々を犯罪へいざなう恐るべき呪術の使い手“黒術師”。黒捜課の曲矢刑事から黒術師が崇拝者を集めたバスツアーを主催すると聞かされ、俊一郎は潜入捜査を手伝う事に。俊一郎たち参加者を次々と襲う怪事件の真相は!?

「私の記憶が確かなうちに 『私は誰?』『私は私』から続く旅」 クリスティーン・ブライアン 全6巻
 46歳で若年認知症と診断された私がどう人生を生き抜いてきたか。22年たった今も発信し続けられる秘密が明らかに!認知症医療やケアを変革してきたクリスティーン。認知症に闘いを挑むこと、認知症でも元気で、明るく幸せに生きることを語り続ける。未来に「よりよく生きるアドバイス」を収録。

「卓上四季 2017年10月」 北海道新聞社 全1巻
 「一つの事変が起こった時、人はその事変に関心を持つが、別の事変が起こると関心を、たちまちそちらに移す。第一の事変への関心を次第に薄めていく」と倉本總氏が指摘した。安倍首相は、それを狙い、森友・加計学園問題を有耶無耶にしようとしているのか。

「昭和史からの教訓1~25 北海道新聞夕刊コラム 私の中の歴史」 保坂 正康 全1巻
 ここ数年で日本は安保法制によって自衛隊の任務が拡大し、6月には「共謀罪」法も成立しました。元号が変わろうとしている今ほど昭和史からの教訓が必要とされる時代はないでしょう。「僕(保阪正康氏)も77歳になりました。昭和史から学んだことを中心に自身の歩みをお話しさせていただきます。」

「疑問の黒枠」 小酒井 不木 全5巻
 差出人不明の謎の新聞広告を利用して自らの模擬生前葬と還暦祝いを企図した村井喜七郎は本当に死んでしまう、他殺か? さらに死体は紛失し・・・。

「心療内科を訪ねて 心が痛み、心が治す」 夏樹 静子 全3巻
 ひどい腰痛に苦しみ、3年間の地獄を体験した著者によるルポルタージュ。腰痛・肩こり・不眠・倦怠・・・の原因はあなた自身かもしれません。

「コーヒープリンス1号店 上」 イ・ソンミ 全3巻
 ウンチャンは生活費や妹の学費のため朝から晩まで働いた。勤め先のテコンドー道場が閉鎖し職を失った。そんな時出会った財閥の御曹司に弱みを握られ、見合いをするため彼の恋人のふりをさせられ、さらに彼のコーヒーショップで男として働く。

「生きることば あなたへ」 瀬戸内 寂聴 全1巻
 深夜、思い煩って眠れない時、誰れかに苦しい胸の内を打ち明け、聞いてほしい時、孤独にさいなまれて、さめざめとひとりで泣きたいとき、ふと、手をのばして頁をくってみたい本があれば、どんなにか心が慰められることでしょう。もしこの小さな本があなたにそういう役目をしてくれたら、そんな嬉しいことはないと思います。

「緋の河 北海道新聞2月1日~2月28日 22回分」 桜木 紫乃 全1巻
 姉の章子が中学2年生、秀男は小学6年生になった。文次とも同じクラスになる。そんなおり、道内巡幸中の天皇、皇后両陛下が阿寒と釧路を訪れた。ある日、文次が秀男に話があるという。文次は相撲取りになり、秀男も中学生になる。

「ハイジ 上」 ヨハンナ・シュピリ 全4巻
 アルプスの美しい自然を愛する少女ハイジの物語。ハイジにとって、おじいさんとの山小屋ぐらしは、毎日わくわくすることばかり。ところがある日、フランクフルトに住む少女の友だちになるため、ハイジは山をおりることになりました。

「ハイジ 下」 ヨハンナ・シュピリ 全3巻
 なつかしいアルムの小屋へもどってきたハイジは、大よろこび。無邪気なハイジは、かたくななおじいさんの心を開かせ、周りの人たちの気持ちを変えていきます。ある日、クララがあそびにくるという、うれしい知らせが届きました。

「五年霊組こわいもの係1 友花、死神とクラスメートになる」 床丸 迷人 全3巻
 わたし友花。春になったら霊組のみんなとお別れ・・・のはずがいっしょに5年生に進級できたんだ! で、今年もあさひ小のオバケ担当〈こわいもの係〉として活躍中なの。座敷わらしの花ちゃんや、古鏡の精、鏡子さん、オシャレ命のドクパンもね。2年目だから、幽霊や妖怪だってへっちゃらよ・・・って。へっ、うちのクラスに死神が!?

「魔邸」 三津田 信三 全6巻
 作家だった実の父と死別し、母親の再婚とともに引っ越しを経験した小学6年生の優真。ある日、馴染めずにいた義父の海外赴任が決まり、移住先が決まるまでの一時大好きな叔父と暮らすことになる。しかし、叔父に連れられて訪れたその家は、“神隠し”の伝承がある森に建っていた。その家では不気味な出来事が次々と優真に降りかかるーー。

「オリンピック」 千野 帽子 全4巻
 4年に1度のスポーツの祭典オリンピック。観戦記から、過酷だった古代オリンピックの逸話、誰も注目しなくなった未来のオリンピックまで。9編のオリンピック・アンソロジー。

「卓上四季 2017年12月 北海道新聞コラム」 北海道新聞社 連載 全1巻
 師走に入り飲む機会が多くなる。「酒好きで、しかも酒飲みは不幸な幸福人だ」と種田山頭火はいう(12月1日)。仏教語で過去、現在、未来をまとめてあらわす「過現未」。中桐雅夫さんの詩「酒場過現未」が紹介されている(12月31日)。

「怪談四代記 八雲のいたずら」 小泉 凡 全4巻
 呪いの仏像、鷺に救われた話、今も不思議な怪異が絶えない小泉家。八雲はギリシャで生まれ、世界各地に暮らし日本に流れ着く。旅多き人生と、奇妙な縁でつながった四代の歴史を、曽孫である著者が辿る家族エッセイ。

「日本一よくわかる北海道日本ハム強さの理由」 岩本 勉 全3巻
 栗山監督や大谷選手のすごさ、育成やスカウティングのすごさ・・・。2002年に北海道へ移転を発表した時の選手会長で球団との交渉役だった「ガンちゃん」こと岩本勉が北海道日本ハムファイターズの強さの理由を明かす。

「川あかり」 葉室 麟 全5巻
 川止めで途方に暮れている若侍、伊藤七十郎。藩で一番の臆病者と言われている彼が命じられたのは、派閥争いの渦中にある家老の暗殺。家老が国に入る前に討つ。相手はすでに対岸まで来ているはずだ。木賃宿に逗留し川明けを待つ間、相部屋となったのは一癖も二癖もある連中ばかりで油断がならない。さらには降って湧いたような災難までつづき、気弱な七十郎の心は千々に乱れる。そして、その時がやってきたーー。

  「十月の旅人」 レイ・ブラッドベリ 全3巻
 ハロウィンの夜、妻への不信と愛への渇望に引き裂かれた男の惨劇を描く「十月のゲーム」。ある夜、火星に暮らす人々が天空に浮かぶ地球に見たものは・・・。「休日」などSF界きっての目利き伊藤典夫が、ブラッドベリの初期作品群から珠玉の10篇を厳選! 甘美で冷たい詩情漂う名品の数々を、どうぞご堪能あれ!

「卓上四季 2018年1月」 北海道新聞社 全1巻
「寅さんと北の国から」(1月1日)。「成人の日」(1月8日)。「焼き場に立つ少年」(1月11日)。「恩返し」(1月12日)。「ちゃんと見る」(1月15日)。「首相の面会」(1月18日)。「むすめふさほせ」(1月24日)。「ニホンウナギ」(1月23日)。「ゴールドラッシュ」(1月31日)等。

「僕の家に来た美しすぎる家政婦」 葉川 慎司 全4巻
 中学生の少年が母を亡くして育ったところに新しい義母がくる。そして家政婦もくる。この家政婦が母くらいの年齢だが性のふれあいを指導してくれる。あこがれている義母とも関係ができて、日々二人の年上の女性を通して性にめざめていく。

「猫弁と魔女裁判」 大山 淳子 全4巻
 最愛の婚約者との挙式の相談もすっぽかした。天才弁護士・百瀬は青い瞳をした女性国際スパイの強制起訴裁判にかかりきりになっていたのだ。それはまさか幼い百瀬を置き去りにしたあの人? 百瀬によって幸せをつかんだ皆が、一心不乱に仕事をする彼の力になろうと立ち上がる。人気シリーズ涙の完結!

「新装版 寂庵説法」 瀬戸内 寂聴 全3巻
 愛する人に愛されない、大切な人との別れがつらい、孤独や老いとどう付き合えばいいのか、人生の悩みや苦しみに答えてくれる寂聴の「読む法話集」人間に生まれたことを喜び、欲を抑え、他人の幸福に手を貸し、流転を認め、覚悟して生きる。仏教の教えを優しく説き、読むだけで心が軽くなる。

「緋の河 北海道新聞3月1日~3月31日 25回分」 桜木 紫乃 全1巻
 昭和30年、中学生になった秀男は同級生のノブヨと放送委員でアナウンサーを務める。ある日、慌てて学校を出る教師たちの後をつけると、放送委員長の青井みどりが入院している病院に行き着いた。放送委員会顧問の長谷川との不倫の噂が囁かれるが、真相がつかめないまま、夏休みを迎える。

「卓上四季 2018年2月」 北海道新聞社 連載 全1巻
 ▽行き場のない単身高齢者や生活困窮者の受け皿となっていた札幌市の共同住宅「そしあるハイム」が焼失。▽平昌冬季五輪が開幕。▽水俣病患者や家族を描いた小説家・石牟礼道子さん亡くなる。▽将棋の羽生善治さん、囲碁の井山裕太さんが国民栄誉賞受賞。▽「平和の俳人」の金子兜太さん亡くなる。

「響く世界を信じて ーー百回卓話記念教悔25年の記録ーー」 牧野 了泰 全5巻
 網走刑務所で25年の教誨・卓話。100回の記録です。

「離婚男子」 中場 利一 全4巻
 抱腹絶倒のち、涙ホロリ。長距離トラックの仕事を終えて健二が帰宅すると部屋はスッカラカン。2歳半の娘と仕事をこなしながらの妻探し。愛しの妻と復縁はできるのか!? 笑ってわらって、泣ける一冊。


「下流の宴」 林 真理子 全6巻
 東京の中流家庭の主婦として誇りを持つ由美子。高校中退の息子がフリーター娘・玉緒と結婚宣言をしたことで、「うちが下流に落ちてしまう」と恐怖を覚える。一方、馬鹿にされた玉緒は「私が医者になる」と受験勉強を開始して・・・。切実な女の闘いと格差社会を描いた傑作小説。

「魔障(蘭方医・宇津木新吾)」 小杉 健治 全4巻
 突如意識を失い、高熱を発する奇病が発生した。鬼仙院と名のる修験者の祈祷でその症状はピタリと治まった。鬼仙院は、大黒天魔王の祟りだと言うのだが、新吾らは何らかの毒薬と解毒剤が使われたと睨む。奇病の真相を暴くべく、そして一方では行方知れずの香保を探しながら、新吾は江戸の街を疾走する。

「北海道の怖い話」 寺井 広樹・村神 徳子 全2巻
 北の大地には多くの血がにじむ・・・。道内には今も知られざる恐怖がある。身の毛もよだつ北海道の怪談を37編も蒐集。

「もうちょっと雑に生きてみないかーがんばりすぎない」 和田 秀樹 全2巻
 人生80%のすすめ 「気の休まらない生き方」にサヨナラしよう。「負けちゃいけない」と思っているあなたへ → 「できないものはできない」と割り切ろう。「やればできる」と思っているあなたへ → 「なんとかなるだろう」でバランスをとる。

「緋の河 北海道新聞4月2日~4月28日 23回分」 桜木 紫乃 全1巻
 中学1年生の秀男は同級生のノブヨと音楽教師・長谷川と会い、先輩の青井みどりは長谷川への一方的な思いから、自身に火をつけて入院したと知る。翌年の夏、ノブヨと転校生の鶴木健介を誘って自分部を結成。文化祭で白雪姫を秀男が、王子を健介が演じることになった。

「綾小路きみまろ 爆笑フォーエバー」 綾小路 きみまろ 全2巻
 漫談家・綾小路きみまろ、メジャーデビュー15周年記念に爆笑ライブ3本と対談2本を収録し、今後の活動目標を語る。

「森は知っている」 吉田 修一 全5巻
 南の島で知子ばあさんと暮らす十七歳の鷹野一彦。体育祭に興じ、初恋に胸を高鳴らせるような普通の高校生活だが、その裏では某諜報機関の過酷な訓練を受けている。ある日、同じ境遇の親友・柳が一通の手紙を残して姿を消した。逃亡、裏切り、それともーー!? その行方を案じながらも、鷹野は訓練の最終テストとなる初ミッションに挑むが・・・。

「倭国創世紀 ヤマトタケルの物語」 伊達 興治 7巻
  弟橘媛との運命的な出会い、父王との感激の対面。征東大将軍拝命。諏訪湖畔での死・・・。大陸からの脅威に立ち向かうヤマトタケルの30年の波瀾の生涯を数多くの戦闘シーンとともに描くスペクタクル巨編。

「いちばん長い夜に」 乃南 アサ 6巻
 過去に昏睡強盗と殺人の罪をおかした二人の女性がペットの洋服作りとパン職人として人生をやりなおしていく物語。二人で肩を寄せ合い、助け合い、はげまし合い、しかし、2011.3.11の東日本大震災を体験して、二人の生き方が変わっていく。しかし、離れていても二人の心はかわらないことも知る・・・。

「王女の男 下」 キム・ジョンミン 5巻
  首陽大君が仕掛けた癸酉靖難により、キム・スンユは最愛の父や兄を失い、みずからは九死に一生を得て漢城に舞い戻る。かたや首陽大君の長女セリョンはスンユの親友シン・ミョンとの婚儀が決まったものの、スンユのことを片時も忘れられずにいた。婚礼の当日、スンユはセリョンをさらって逃走。ふたりは再会を果たすが・・・。

「コーヒープリンス1号店 下」 イ・ソンミ 3巻
 ウンチャンは、店長が大会社の御曹司とも知らず彼の経営する店で働いた。母は結婚して、妹は好きな音楽の道へ。ウンチャンは種々な事をのりこえて今はバリスタの勉強を始める。ハンギョルは会社に入り、そして二人の仲は良い方向にある来出す・・・。

「半分世界」 石川 宗生 6巻
 3年前、会社から帰宅途中の吉田大輔氏(30代、妻と男児一人)は、電車から降りて自宅に向かうあいだで一瞬にして19,329人となった――。ある日突然、縦に半分になった家で、平然と暮らし続ける一家とその観察に没頭する人々を描く表題作。全住民が白と黒のチームに分かれ、300年もの間ゲームを続ける奇妙な町。全4編。

「更紗夫人」 有吉 佐和子 3巻
 美しい未亡人・郷原紀代は当初は奥様の手慰みだった更紗染めを職業の行きにまで高め、頼りない奥様が一人前の染色家に成長する「脱夫人」の物語ともいえます。

「死神の浮力」 伊坂 幸太郎 8巻
 娘を殺された山野辺夫妻は、逮捕されながら無罪判決を受けた犯人の本城への復讐を計画していた。そこへ人間の死の可否を判定する死神の千葉がやってきて、夫妻とともに本城を追う。

「卓上四季 2018年3月」 北海道新聞社 1巻
 ・新幹線の台車に亀裂が入っていた問題だが、宮大工の西岡常一さんは「少なくとも三百年後の姿を思い浮かべてお寺を造っている」と話す(3月2日)。 ・冬季オリンピックは地球温暖化で、今後開催が難しいといわれる(22日)。 ・森友学園を巡る改ざん文書で、国会は証人喚問で揺れている(28日)。

「卓上四季 2018年4月」 北海道新聞社 1巻
 ・土俵上で倒れた男性の救命措置に当たった女性達に、土俵は女人禁制なので降りて下さいと促した。人命と伝統とどちらが優先されるべきか。(6日) ・十勝管内足寄町の野中正造さん、御年112歳。ギネス世界記録に認定。(12日) ・日本で、新生児取り違えが起きた。小学校入学時、血液検査で取り違えを疑ったが、病院は門前払い。子供達はもう51歳。(27日)

「炭ころの記 釧路新聞 雄別炭礦エッセー」 釧路新聞 1巻
 20歳まで住んでいた今はなき「故郷(ふるさと)」を訪ね、あまりの変わリ様におどろきと寂しさを感じ、昔は人々が住んでいたという記録を残したいと奔走している姿を描いています。

「カモ先生のストレス医院「どうしました?」 鴨下 一郎 2巻
 仮面うつ、眠れない、動悸がする、慢性の疲労、パニック障害・・・。そんなストレス症状を解消したいあなたにカモ先生がアドバイス。「笑って感動する」「ぼんやり時間を大切に」などストレスを吹き飛ばすヒントが満載。

「道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔」 佐々木 亨 5巻
 「メジャーのトップに行きたい。長く野球を続けたい。何か新しいことを、他人(ひと)がしたことのないことをやりたい」大谷翔平のメジャー挑戦までの過程を描く。

「長く高い壁 The Great Wall」 浅田 次郎 5巻
 1938年秋。流行探偵作家の小柳逸馬は従軍作家として北京に派遣されていた。だが突然の要請で前線へ向かうこととなる。検閲班長の川津中尉と共に北京から半日がかりで辿り着いた先は万里の長城、張飛嶺。そこで待っていたのは全員死亡という大事件だった。10名は戦死ではないのか!? 従軍作家の目を通し、日中戦争の真実と闇がいま解き明かされる。

「乗りかかった船」 瀧羽 麻子 4巻
 1938年秋。流行探偵作家の小柳逸馬は従軍作家として北京に派遣されていた。だが突然の要請で前線へ向かうこととなる。検閲班長の川津中尉と共に北京から半日がかりで辿り着いた先は万里の長城、張飛嶺。そこで待っていたのは全員死亡という大事件だった。10名は戦死ではないのか!? 従軍作家の目を通し、日中戦争の真実と闇がいま解き明かされる。

「病気を遠ざける! 1日1回日光浴ー日本人は知らないビタミンDの実力」 斎藤 糧三 3巻
 日本を始めとする先進諸国では過半数に近い人はビタミンDが足りない状態であり、それが慢性疾患の一因と考えられている。アレルギー疾患の臨床にビタミンDを積極的に応用し成果をあげる筆者がビタミンDの重要性を語る。

「緋の河 北海道新聞5月2日~5月31日 23回分」 桜木 紫乃 1巻
 文化祭は成功に終わる。家族とはなれて初詣にでかけ、野球部主将のところに勉強にでかけるが・・・

「流れ星が消えないうちに」 橋本 紡 4巻
 不慮の事故で恋人の加地を失ったわたしーー奈緒子と、加地の友人で彼と彼女を結びつけるキューピット役でもあった僕――巧が加地をめぐって苦しみながら惹かれ合い、その在り方を掴み取るまでを描いた作品である。

「快挙」 白石 一文 3巻
 写真家を目指す俊彦が小料理屋を営む、二つ年上のみすみと結婚する。やがて小説家に転向する彼を気丈な妻がささえる。その後の波乱万丈の物語。

「なさけ <人情>」  西條奈加  坂井希久子  志川節子  田牧大和  村木嵐  宮部みゆき  3巻
 差配から住人まで全員が悪党の長屋に引っ越してきた新住人をめぐる騒動「善人長屋」。人の縁を取り持つ結び屋が出会った、見合い相手に不可解な態度をとる娘の哀しき真実「まぶたの笑顔」など、書籍未収録作品や書下ろし作品を加えた時代小説アンソロジー。ほろ苦くも心を揺さぶる珠玉の6作を収録。

「八月の青い蝶」  周防 柳(すおう やなぎ)  4巻
 主人公は中学のときに広島で被爆した。仏壇から前翅の一部が欠けた小さな青い蝶の標本が彼の死を前に見つかる。昭和20年8月に突然断ち切られた彼の切なくも美しい恋を記憶する品だった。

「喪失」 鏑木 蓮(かぶらぎ れん)  6巻
 京都市内のビルで女性の不審死体が見つかる。京都府警捜査一課の大橋砂生は、被害者が夫のブレスレットを握りしめていたことから夫を疑う。妻は DV 被害を訴え、夫と離婚調停中だったが・・・

「卓上四季 2018年5月 北海道新聞コラム」  北海道新聞社  1巻
    5月は「子供の日」と「母の日」がある。5歳女児への親の虐待、殺害や、新潟の小2女児の殺害等いたましい事件があり、気持ちが沈む。また、年収200万円未満の母子家庭も多い。病院に受診させられない等の問題も数多い。市民参加の取り組みも広がっているが、孤立しがちな子供たちを見守り、何か出来ることはないか。

「緋の河 北海道新聞夕刊連載6月1日~6月30日 25回分」 桜木 紫乃 1巻
 昭和33年、秀男は東京でダンサーになる夢を諦め、高校に進んだ。高校では演劇部に入り、部長の柏木源(げん)も秀男と同じく、思い人が街を出て行ったことを知る。東京に出るため、夜の街で男を相手に稼ぐなか、女役を口実にして伸ばしていた頭髪検査をうける。

「野生の猛禽を診る 獣医師・齊藤慶輔の365日」  齊藤 慶輔  3巻
 釧路湿原野生生物保護センターを拠点に、野生専門の獣医師としての活動の記録。シマフクロウ、オオワシ、オジロワシ等の希少種の救護・治療から、野生復帰まで。被害の原因究明と予防に尽くす。映画「ウルルの森の物語」のモデル。「プロフェッショナル仕事の流儀」などに出演。

「小津映画 粋な日本語」  中村 明  5巻
 「ちょいと」「よくって?」と呼びかけ、「しっかりね」とハッパをかける。小津作品の熱心なファンである日本語学の第一人者が小津映画のセリフに潜む日本語のユーモア、気遣い、哀感等を解読する。また訳者の仕草や立ち居振る舞いから、古き日本の生活感を拾い出し、忘れかけた日本文化を再確認し、その姿をいきいきと蘇らせる好著。

「旧暦屋、始めました (仕立屋・琥珀と着物の迷宮2)」  春坂 咲月(さつき)  5巻
 アガサ・クリスティー賞受賞作「花を追え」続編。奈良で大学生になった八重。八重を追う様に近くで着物の店〈旧暦屋〉を開いた天才和裁師・琥珀。恋とサスペンスの物語が始まる。

「仕事は2番」  こざわ たまこ  4巻
 30歳を前に総務課の中間管理職になった優紀。役職に不相応なことは自分が一番よくわかっている。それでも課内の人間関係のもつれを解こうと奔走するが―「走れ中間管理職」 残業代も有休も貰えるものは貰いたい、したたかに生きていたいと考える沙也―「エールはいらない」全6編

「本当は恐ろしい万葉集 歌が告発する血塗られた古代史」  小林 惠子(やすこ)  4巻
 「万葉集」は単に著名な歌人の秀歌を集めたものではない。正史である「古事記」「日本書紀」には書き残せない、暗黒の史実を反映させた歌集である。歴代天皇をはじめとする為政者が歌に託して告発する古代史の真実――。

「成功と失敗を分ける心理学:不安を掻き立てられやすい人の特徴 〔愛蔵版〕」  加藤 諦三  3巻
 失敗を恐れる人、自分はダメだと思い込んでいる人、そんな人々に贈る自己実現の生き方論。成功と失敗を分ける根源を人間力の視点で探る。

「妖怪博士 ーー私立探偵明智小五郎ーー」  江戸川乱歩  4巻
 奇妙な魔術師・蛭田博士(はくし)、縛られた美少女、突如現れたもう一人の探偵・殿村弘三。怪事件の坩堝に明智が足を踏み入れるとき、世にも美しい復讐劇の幕が上がる!

「泣いたら死がくる」  眉村 卓  2巻
 未来警察の捜査員が活躍するSFハードボイルド・アクションの傑作!  ――「泣いたら死がくる」、他に「アンドロイドをつくるロボット技師」など収録。

「この子は育てにくい、と思っても大丈夫 ーー生まれてきてくれてありがとう 子どもに伝えたいあなたのために」  星山 麻木  3巻
「子育てがつらい。私の気持ちなど誰もわかってくれない」一人で頑張って泣いているお母さんに、ずっと寄り添ってきた特別支援を専門とする筆者が贈る、心温まるメッセージ。

「緋の河(北海道新聞夕刊連載 2018年7月2日~7月31日 24回分」  桜木 紫乃  1巻
 高校1年生の秀男は伸ばした髪を無理やり丸刈りにされた。生徒指導と教頭に怒りをぶつけ、家出を決行した。列車で東京に向かうが、札幌にもゲイバーがあると知って列車を飛び降りる。すすきののゲイバー「みや美」で、秀男はゲイボーイになった。

「名探偵の掟」  東野 圭吾  5巻
 「12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎が辿り着いた恐るべき「ミステリ界の謎」とは? 本格推理の様々な〝お約束”を破った痛快傑作ミステリ。

「卓上四季 2018年6月 北海道新聞コラム」  1巻
 政府は飲料用のペットボトルのデポジット(預り金)制度導入の検討に入った。いまやプラスチックは日常生活になくてはならないが、自然下では半永久的に分解されない厄介者でもある。6月は環境月間。日々の暮らしのあり方を見つめ直す機会にしたい。

「緘殺のファイル(監察特任刑事)」  姉小路 祐  6巻
 誤認逮捕問題を調査中の刑事は、容疑者と先端技術研究者の関係に不審を抱く。産業スパイの影に怯える警察上層部と極秘情報の存在とは。シリーズ第3作。

「晩夏」  赤川 次郎  4巻
 湖畔のロッジ<碧い風>で、人気俳優佐田マモルと従業員の岡野仁美は恋に落ちた。愛の女神は、二人を素直に祝福してくれない。マモルと交際していた女優久保照美が彼の心変わりを察して乗り込んできたのだ。おまけにリポーターたちを引き連れて。夏の終わり、静かなロッジに嵐が巻き起こる。

「黒銹 (ブラディ・ドール 5)」  北方 謙三  5巻
 叶竜太郎はある男を追ってN市に来た。この街にある酒場「ブラディ・ドール」のホストと、追っている男が繋がっている情報を摑み、叶は店の扉をあけた。叶が追っている男とはいったい誰か? 男を捜し当てる一つの方法を見つけ、そして目的を果たそうとするが・・・

「緋の河(北海道新聞夕刊連載 2018年8月1日~8月31日 26回分」  桜木 紫乃  1巻
 昭和33年、釧路を飛び出した秀男は札幌のゲイバー「みや美」で指導係のマヤに仕込まれ、念願のゲイボーイとして働く。3ヶ月が過ぎた日、警察官が店を訪れ、釧路に連れ戻される。ノブヨの父の紹介で地元のバーに勤めるが、酔って絡む客に披露した芸で拍手がわく中、秀男は虚しさに包まれていた。

「残酷な王と悲しみの王妃」  中野 京子  3巻
 エリザベス一世と熾烈な闘いを繰りひろげたメアリ・スチュアート。血族結婚のくりかえしの果てに生を受けたハプスブルクの王女マルガリータ・テレサ。強烈すぎるロシア皇帝に嫁した7人の王女たち。数百年の時を越え、王族の生々しい息づかいがここに蘇える。ヨーロッパ王朝の光と闇をたどる歴史物語。

「マイマイ新子」  高樹 のぶ子  4巻
 新子はマイマイ(つむじ)をピンと立て、妹や友達と今日も元気に駆けまわる。昭和30年の山口県国衙を舞台に、戦争のキズを負いながらも懸命に生きる大人たち。変わりゆく時代の中で成長する日々を、なつかしくも切なく描いた傑作。

「インデックス」  誉田 哲也  全5巻

 警察の組織とか上下関係のドロドロしたなかで、いくつもの事件を解決していく一人の女性主任の、若くて美人である姫川れい子という刑事の洞察のするどさに、男性刑事もイヤミを言う人、かばう人、それぞれのなかで事件を解決していくストーリーです。

「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」  吉村 葉子  全3巻
 20年間、フランスで暮らした著者から見た、心豊かな、節約生活を送るフランス人。本当に大切なものを見極め、自分の価値観で人生を充実させる。勉強になり、ちょっと実行しようかなあと、おトクなエッセイ集。

「あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続」  宮部 みゆき  全8巻

 江戸は神田の袋物屋・三島屋で、風変わりな百物語が評判のおちか。塩断ちが元凶で〝行き逢い神″を呼び込み、身も凍る不幸を招いた「開けずの間」。亡者を起こす声を持った女中が、大名家の葬られた過去に向き合う「だんまり姫」。人の弱さ苦しさに寄り添い心の澱を浄め流す極上の物語。シリーズ第一期完結篇!

「新・放浪記」  野田 知佑  全5巻
 ぼくは今、何をなすべきか。喧噪の社会下、自由に焦がれる青年は、悲しいまでに己を見つめ、そしてヨーロッパを旅する。悩みにもだえる青春を鋭く見つめた自伝文学の傑作。

「北のジョーカー (冷たい狂犬)」  渡辺 裕之  全5巻
 元公安調査官の影山夏樹がフランスの女性看護師の依頼で、身辺警護に向い、フランス、ドイツ、スイスで北朝鮮の暗殺部隊と死闘を繰り広げる。

「消えていく日に」  加藤 千恵  全3巻
 ひとりぼっちの記念日も悪くない、かも。誕生日、クリスマス、結婚記念日、お正月・・・。“今日”も“明日”も、すべて大切な一日 ――懸命に生きる女性たちに贈る物語。

「ショートショート ポケットのXYZ」  眉村 卓  全3巻
 珍妙な話、不可思議な話、楽しい話、極端な話・・・ 眉村卓の、SFショート・ショート満載。「ポケットのABC」の姉妹編。

「がん消滅の罠 ――完全寛解の謎――」  岩木 一麻(かずま)  全5巻
 呼吸器内科の夏目医師は生命保険会社勤務の友人から、ある指摘を受ける。夏目が余命半年の宣告をした肺腺がん患者が、リビングニーズ特約で生前給付金を受け取った後も生存、病巣も消え去っているという。同様の保険金支払いが続いており、今回で4例目。不審に感じた夏目は同僚の羽島と調査を始める。連続する奇妙ながん消失の謎。がん治療の世界で何が起こっているのだろうか。

「売笑 (蘭方医・宇津木新吾)」   小杉 健治  全4巻・446頁
 香保を妻に娶り、松江藩のお抱え医師として新たな一歩を踏み出した宇津木新吾だったが、なぜ自分が藩医に乞われたその理由が腑に落ちぬままだった。新吾の役目はおもに下級武士を診ることだったが、藩主を警護する腕利き三人がいずれも同じ病に罹っていることに不審を抱く・・・。シリーズ第七弾。

「春、戻る」  瀬尾 まいこ  全3巻・342頁
 結婚を控えた主人公のさくらの前に、突然現れた兄を名乗る年下の青年。さくらの事をよく知る見知らぬ青年との交流で、封印された過去が癒され、妥協と思っていた結婚がかけがえのないものになる。再生の物語。

「卓上四季 2018年7月 北海道新聞コラム」  全1巻・72頁
 ○東京浅草の本法寺に「はなし塚」という碑が立つ。戦時中、当局から時局にふさわしくないと自粛を迫られた「禁演落語」(7/6) ○死刑が確定した元代表・松本智津夫死刑囚(教祖名麻原彰晃)ら7人の死刑がきのう執行された(7/7) ○参院で可決成立したカジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備法。賭博を成長戦略の目玉にする妥当性や経済効果、依存症対策など疑問は山ほどある(7/21)

「1品で満足! 毎日食べる蒸しおかず」  編集 佐野 朋弘  全2巻・214頁
 肉や魚のたんぱく質と野菜を重ねて蒸すだけ!ボリュームたっぷりで満足感があり、栄養バランスもいい「蒸しおかず」を紹介します。蒸し器がなくても、フライパン、電子レンジ、鍋で作れるレシピが満載。

「緋の河 北海道新聞 8月1日~8月29日 22回分」  桜木 紫乃  全1巻・78頁
 昭和34年、釧路を出て札幌の「みや美」にもどった。1年後には看板ゲイボーイになったが、喧嘩が原因で秀男はバーテンダーの次郎を伴って出奔。道内を転々として、「みや美」の姉妹店「ペガサス」で働く。

「ふたりぐらし」  桜木 紫乃  全3巻・404頁
 元映画技師の夫、信好(のぶよし)。母親との確執を解消できないままの妻、紗弓(さゆみ)。一緒に暮らすと決めたあの日から、少しずつ幸せに近づいていく。そう感じながら、ふたりは夫婦になった。ささやかな喜びも、ちいさな嘘も、嫉妬も、沈黙も、疑心も、愛も、死も。ふたりには必要なことだった。

「天の光」  葉室 麟  全4巻・502頁
 博多の仏師清三郎は、木に仏性(ぶっしょう)が見出せず京に三年間の修行に行く。妻おゆきは師の娘。京から戻ると、師は賊に殺され、おゆきは行方不明となる。やっと見つけたおゆきには更に数奇な運命がおそい、清三郎もその中に巻き込まれて行く。人々の悲哀を描いた長編時代小説。

「愛に似たもの」  唯川 恵  全4巻・404頁
 幸せを求める不器用な女たちが、愚かで哀しくて誰かを愛しているような「愛に似たもの」に翻弄されているだけだったりする人生を描いた8編の短編作品。

「美濃路殺人事件(新装版)」  内田 康夫  全4巻・474頁
 愛知県犬山市の明治村にある品川灯台で、大京物産の社員・高桑雅文の遺体が発見された。死因は刃物で刺された失血死。遺留品の中に血のついた京王電鉄の回数券が見つかる。その血液は被害者とは別のものだった。美濃和紙の取材をしていた浅見光彦はニュースで事件を知る。見覚えのある高桑の顔。好奇心がとめられず現場へ。凶器が包まれていた和紙が語る旅情ミステリー。

「NHK連続テレビ小説 ひよっこ 上」  作 岡田 惠和   ノベライズ 国井 桂  全5巻・608頁
 昭和39(1964)年。奥茨城村の農家の娘・谷田部みね子は、父が東京に出稼ぎに行ったまま姿を消した事をきっかけに、高校卒業後、集団就職で上京を決意する。「金の卵」のヒロインが殻を破って成長していく、波乱万丈の青春記。

「明日は、いずこの空の下」  上橋 菜穂子  全2巻
 17歳の夏スコットランドで迷子になり、研究の地オーストラリアで羊の尻尾を食べ、イランの遺跡を前に母と二人息を呑む――旅は苦手なのに、20ヶ国以上を巡った。作家・上橋菜穂子が異国の地で見聞し、食べ、出会い、心動かされた出来事を表情豊かに綴る。旅にまつわるエッセイ。

「猫の贈り物」  リー・W・ラトリッジ  訳者 鷺沢 萠 (めぐむ)  全2巻
 アメリカのどこにでもある田舎町「世界の片隅にある小さな町」に、猫好きのおばあさんと暮らす「ぼく」の日々。クリスマスを前に一変してしまった「ぼく」達の暮らしと、ミステリーの味付け。穏やかな暮らしを取り戻したおばあさんと「ぼく」達に春が巡ってきた。

「ブルー ダイブ」  ゆうき りん  全5巻
 ダイビング中の事故で死んだ兄の原因を知るために、兄の在籍していた大学の潜水実験に志願した弟。実験をこなしていく中で、兄の死の真相が明らかとなる。

  「医学常識はウソだらけ 実践対策編 ――分子栄養学が教える正しい食事と運動――」  三石 巌  全3巻
 死の2週間前までスキーを楽しんだ三石先生は、どのようなものを毎日食べ、どのような運動をしていたのか?最先端科学の知見をもとに、健康を自主管理する方法を、ユニークな人生談義を交えて紹介する。

「卓上四季 2018年8月 北海道新聞コラム」  全1巻
 ○夏休みの「宿題」がネット上のフリーマーケットで売買されている。工作や自由研究、読書感想文まで、そのまま提出できる形で出品されている(8/2) ○一心太助をほうふつさせる、山口県周防大島町で行方不明の幼児を発見した尾畠春夫さんである(8/18) ○プラ製品のごみが徐々に地球をむしばんでいる(8/25)

「卓上四季 2018年9月 北海道新聞コラム」  全1巻
 ○この季節になるとドイツなど中央ヨーロッパの市場では「HOKKAIDO」と書かれた青果の札が増える(9/4) ○ミスにいらだつ相手とは対照的にがまんのテニスで頂点をつかんだ(9/11) 「上出来の人生よ」と、女優としても一人の人間としても見事に生ききった(9/19) 「恩は着るもの、着せるものではない」という言もある(9/26)

「横浜をつくった男 易聖・高島嘉衛門の生涯」  高木 彬光  全6巻
 幕末から明治を生き、横浜の地に名を残し、易聖と呼ばれるまでになった男、高島嘉衛門。江戸の商人であったが商売の手違いから投獄され、牢内で「易経」とめぐりあい、暗誦するほどに熟読し、彼は天来の易占の才能を開花させる。後に自由の身となった嘉衛門は、横浜に新天地を開拓し、更に伊藤博文の相談役として、その類い希れなる能力を発揮する。

「吉原はこんな所でございました 廓の女たちの昭和史」  福田 利子  全4巻
 浅草、浅草寺の後ろ側にある全町3万坪と言われた区域で、遊女たちが格子の中で客の名指しを待っている。昭和36年3月「売春防止法」が制定されるまで続いた遊郭、赤線などの成り立ち、花魁、花魁道中、幇間、幇間芸などの遊び方など、作者は沢山の記憶をこと細かく、興味深く書いている。

「心配するな、なんとかなる」  尾関 宗園  全2巻
 あなたを強くする「大安心」で生きる知恵。とまれば、聞こえる、見えてくる。背すじをのばして、体の力を抜きなさい。

「緋の河 (北海道新聞夕刊連載268~293)」  桜木 紫乃  全1巻
 「ペガサス」で贔屓にしてもらっている客からの手配で、東京行きのトラックに乗りマヤを頼った。マヤの紹介で「一樹」に勤める。ある日、客からバスケットをもらう。その中には・・・。

「夜の終わる時/熱い死角(警察小説傑作選)」  結城 昌治 ・日下 三蔵  全6巻
 実直な刑事の徳持が捜査に出たきり行方不明になった。捜査係は総力をあげて事件の解決に乗り出すが、彼とやくざについての噂が同僚のあいだに疑念を呼び起こす。そんな中、徳持の死体がホテルで見つかる(「夜の終わる時」)。その他4作の傑作短篇。

「やりたくない!」が心からみるみる消える47の習慣術 ――「面倒くさい!」が出なくなる仕事と生活のコツ」  和田 秀樹  全3巻
 働きたくない!結婚したくない!勉強したくない!身近に起こりがちな、さまざまな「やりたくない!」事態の原因を探り、対処する方法と、「面倒くさい!」気持ちが消えてなくなる解決策を紹介する。

「かたづの!」  中島 京子  全7巻
 遠野の羚羊の片角には霊妙な伝説がある。慶長五年、根城南部氏当主直政の妻・袮々は片角の羚羊と出会う。直政と幼い嫡男・久松が立て続けに不審な死を遂げた直後から、叔父の三戸南部氏・利直の謀略が見え隠れしはじめた。次々とやってくる困難に袮々は機転と知恵だけで立ち向かう。「戦いでいちばんたいせつなことはやらないこと」を信条に、波瀾万丈の一生を送った江戸時代唯一の女大名の一代記。 

「本朝金瓶梅」 林 真理子 全4巻
 江戸の札差、西門屋慶左衛門は金持ちの上に「今助六」の評判を取る色男で、無類の女好き。女に目がない男と、男に目がない女がくんずほぐれつ惚れた腫れたの大騒ぎ・・・著者初の時代小説。

「死に支度」 瀬戸内 寂聴 全4巻
 91歳の誕生日を前に、寂聴のベテランスタッフたちが、一斉に辞めることになった。出家以来40年ぶりの革命で、最年少の秘書モナと二人の新しい生活に入る。「毎日が死に支度」と思い定めて、この小説の連載も開始した。人生の終焉に迷うすべての人に薦めたい感動の書。

「贖罪のソナタ(奏鳴曲)」 中山 七里 全5巻
 被告に多額の報酬を要求する悪辣弁護士、御子柴礼司。彼は14才の時、幼女バラバラ殺人を犯し少年院に収監されるが、名前を変え弁護士になる。二億円の保険金殺人事件を担当する御子柴は、過去をゆすりのライターに知られる。彼の死体を遺棄した御子柴には鉄壁のアリバイがある。「正義」と「贖罪」の意味を問う法廷劇。

「卓上四季 2018年10月 北海道新聞コラム」 全1巻
 ○京都大の本庶佑・特別教授が、ノーベル医学生理学賞に選ばれた(10/2)。 ○砂浜に打ち上げられるヤシの実ならロマンも広がる。だが、これが大量のゴミでは・・・(10/3)。 ○日本のIT会社社長が、14億円とも言われる世界初の民間月観光旅行に参加すると発表した(10/20)。 ○千羽そろうと吉兆と。一万羽以上折ったと言うから、その思いは痛いほど伝わる(10/26)。

「プラットホームの彼女」 水沢 秋生 全4巻
 駅のホームの端に、風にスカートを翻す少女が立ち、まっすぐこちらを見ている。ケンカした親友に転校を告げぬまま、夏休みを迎える少年。地味な同級生がバンドをやっていると聞き、心ざわつく女子高生など、様々な思いを抱える人の前に、少女が現れ、心の奥に隠した本当の声を聞く。

「栄養まるごと10割レシピ」 小田 真規子 全3巻
 調理は短時間で。細かく切らない。手順を変える。食材を生かす。ビタミンCが2倍の肉じゃが(皮ごとだからビタミンロスなし)。ビタミンB1、10倍得する生姜焼き(生玉ねぎで血液さらさら)。タンパク質4割お得なロースとビーフ(お湯につけて)、レンチンむしなど。

「昨日の僕が僕を殺す」 太田 紫織 全5巻
 北海道、小樽。ロシア系クオーターの男子高校生、淡井ルカは叔母を弔うため彼女の愛したベーカリーを訪れる。そこで出会ったのは、イケメン店長の汐見と人懐っこい青年、榊。二人には驚くべき秘密が・・・。孤独な少年と人に溶け込むあやかし達の、パンと絆のホラーミステリ!



2018年 釧路点字図書館制作デイジー図書

「小説 母と暮らせば」 山田 洋次・井上 麻矢 2 :57
 原爆を落とされ、壊滅的な被害を受けた長崎でひとり暮らす母と、原爆で命を落とし、3年後に亡霊となって母の前に現れた息子の物語。2015年12月公開映画「母と暮らせば」の脚本をもとに小説化。

「持たないという幸せ 45のルールづくり」 桝野 俊明  3:53
 僧侶である著者が、誰でも抱えている悩み、苦しみから解き放され、心軽やかに、心豊かに生きていく術を禅の教えを引用して説いている。

「砂上」 桜木 柴乃 6:48
 いつか作家になりたい・・・そう想いつつも、金にも男にも見放され追いつめられていく令央(れお)。一人の編集者との出会いを機に、母が墓場へ持っていった秘密を書く決心をする。それは自分を直視する日々の始まりだった・・・。

「『ゆっくり力』でいい人生をおくる モタさんの言葉」 斎藤 茂太 4:06
 人は長生きすべし。これが著者の持論。特に人生後半は「急がない、怒らない」で、色々な人と知り合って、愉快に、のびやかに、ゆっくり生きる。そこに何とも言えない豊かさを感じることになるのだから。

「杜若艶姿(とじゃくあですがた) 酔いどれ小藤次(十二)」 佐伯 泰英 6:48
 武の達人でありながら酒好きの酔いどれ小藤次が主人公の痛快時代劇。当代きっての女形との夢の競演が実現。小藤次の想い人“おりょう”と同道することになり胸も弾むが、その行手には不穏な影も待ち受けていそうな気配が。

「ちいさい言語学者の冒険」 広瀬 友紀(ゆき) 3:11
 「これ食べたら死む?」。言葉を覚え始めた子どもたちが発するさまざまな言い間違い。大人は当たり前のように使っている言葉も、かつては間違えながら獲得したものです。言語獲得の冒険に立ち向っている子どもたちに乾杯!

「ポテトスープが大好きな猫」 テリー・ファリッシュ 0:27
 アメリカの街で偶然みつけた絵本が、訳者の村上春樹の心をつかみ、日本に紹介されました。テキサスの田舎に住むおじいさんと、ちょっと気難しい魅力的な猫との、ほのぼのとした関係が絵から伝わって来て、とても素敵な作品です。

「おじいさんに聞いた話」 トーン・テレヘン 5:39
 「ハッピーエンドのお話はないの?」「これはロシアのお話だからね」。ロシア革命の翌年、サンクトペテルブルクからオランダに逃れ、痛ましくも滑稽な話をぼくに語り続けた祖父。鎮魂の思いがこめられた、宝箱のような掌篇小説集。

「悪魔の種子」 内田 康夫 12:47
 「親友が心を寄せる男に掛けられた、殺人の嫌疑を晴らしてほしい」。お手伝いの須美子に頼まれ、霞ケ浦を訪れた浅見光彦は西馬音内盆踊りで不審死した“奇跡のコメ”開発に携わる農業技術者の秘密を探ろうと動き始める。

「解」 堂場 瞬一 12:48

 バブル経済絶頂期、大江と鷹西は夢を語り合う親友同士。目標実現のためにキャリアを積む二人。が、大江の父親の急逝で忌まわしい殺人事件が起こる。彼らの人生を辿りながら、平成という時代を抉り出す長編社会派ミステリー。

「息子に贈ることば」 辻 仁成 3:55

 日々、壁にぶち当たりながらも息子の食事を作り、送り迎えをし語らい続けた5年間の軌跡。父とすべての息子たちへ・・・苦悩と希望と勇気に満ちた言葉の贈り物。

「縁見屋の娘 京の縁結び」 三好 昌子 7:57
 「縁見屋(えんみや)の娘は祟りつき。二十六才で死ぬ。」縁見屋の一人娘のお輪は、母、祖母、曾祖母が皆二十六才で亡くなったという悪縁を知り、自らの行く末を案じる。縁見屋の歴史と呪縛。息をのむ真実がすべてを繋ぎ、京全土を巻き込んでいく。

「花のさくら通り」 荻原 浩 14:29
 倒産寸前のユニバーサル広告社。オフィスを都心からさくら通り商店街に移転。さくら祭りのちらしを頼まれた杉山達は、寂れたシャッター通りの商店街活性化に力を注ぐが・・・。年代も事情も違う店主たち相手に奮闘する涙と笑いのまちづくり&お仕事小説。

「鄙の記憶」 内田 康夫 11:00
 静岡寸又峡で、謎の言葉を残しテレビ記者が殺された。事件を追う新聞記者と浅見光彦は現場で出会う。だが記者は手掛かりを掴んだ秋田大曲で姿を消す。事件の鍵となる大曲資産家一族。光彦は事件の謎に迫れるのか?

「べんけい飛脚」 山本 一力 12:34
 「加賀藩が抱く公儀への忠心を極上の読み物に仕立てよ」 難題を依頼された若き戯作者は、苦悩と自問の末に筆を執った。74年前に起きた幕府老中との対立、その緊張関係を解消せんと奔走する飛脚たちの闘いを描くためにーー。

「ヤモリ、カエル、シジミチョウ」 江國 香織 11:03
  虫と話をする幼稚園児の拓人。そんな弟を懸命に庇護しようとする姉。ためらいなく恋人との時間を優先させる父、その帰りを思い煩いながら待ち続ける母。危ういバランスの家族にいて、拓人が家族の他に近しさを覚えるのはヤモリやカエルといった小さな生き物たちだった。

「台所のラジオ」 吉田 篤弘 6:07
 流しの脇に据えられたラジオのスイッチを入れると音楽が流れ出し、豆を挽く音が重なって、こうばしい香りが台所にあふれた。男も女も年寄りも子供も、すべてのひとを笑顔にできるのは旨いものだけだ。美味と不思議の短編集。

「雪華燃ゆ」 知野 みさき 8:12
 上絵師として初めて着物を手がける事になった律。張り切って下書きを描き続ける律に、様々な事件や問題が持ち込まれて来る。薬問屋の長男涼太との恋。仕事への矜持。心を揺らしながらも、ひたむきに生きる女職人の姿を描く。

「劇場」 又吉 直樹 5:57
 演劇を通して世界に立ち向かう永田とその恋人の沙希。夢を抱いてやってきた東京で出会った二人の、切なくも胸に迫る恋愛小説。

「幸福のレッスン」 鴻上 尚史 4:50
 自分の幸福を自分で決めるための45のヒント。悩むことと考えることを区別する。「もうだめだ」ではなく「大丈夫」を使う。ユーモアを忘れない。

「三の隣は五号室」 長嶋 有 7:35
 1966年に建てた障子戸のある変な間取りのアパート五号室、そこに住んだ歴代の住人達、どら息子、傷心のOL。単身赴任者、苦学生、秘密を抱えた男、異国の者、2016年の最後の住人となった者まで、各々の人生模様が描かれています。

「代償」 井岡 瞬 14:20
 平凡な家庭で育った小学生の圭輔は、ある不幸な事故をきっかけに遠縁で同学年の達也と暮らすことに。運命は一転、過酷な思春期を送った啓輔は、長じて弁護士となるが、逮捕された達也から依頼が舞い込む。その結果は?

「土漠の花」 月村 了衛 10:34
 ソマリア国境付近で活動する陸上自衛隊第一空挺団。そこに命を狙われた女性が駆け込み、命を懸けた戦闘が始まる。極限状況での男達の確執と友情。生きて帰ることはできるか?一気読み必至の日本推理作家協会賞受賞作!

「世界地図の下書き」 朝井 リョウ 9:57
 両親を事故で亡くした小学生の男の子。心を閉ざしていたが、施設に入り仲間と出会い心を開いていく。が、大切な人との別れ、その日に向けて仲間と計画した作戦。子供達が立ち向かう各々の現実とその先にある希望を描く。

「それでもわが家から逝きたい 在宅介護の現場より」 沖藤 典子 8:42
 高齢期を生きる人々が「老い」に捉えられ、介護の森に入り込み、軽度から様々な経緯を経て終末期に至る。本書はそれを支える家族、生活援助や身体介護で働く訪問介護員の人々、訪問看護師、医師たちの物語である。

「『いじめ』をめぐる物語」 荻原 浩、他4名 6:21
 学校で、職場で、ネット空間で。今この世に蔓延する“いじめ”の空気を切り取った五つの短編小説。“いじめ”というものが、する側、される側、そして全く“いじめ”と意識することなく人と関わり合っている私達の中にも存在するという事。その事に心を引き裂かれる。

「人生の意味が見つかるノート ――2800人を看取った医師が教える――」 小澤 竹俊 1:46
 私達は生きているうえで病気や死に限らず、色々な悩みを抱えながら生きています。そんな悩みから解放される方法とは? 死を前にした患者さん達から学び得たこととは?

「縮小都市の挑戦」 矢作 弘 8:25
 急激な人口減少と産業の衰退により、世界中の都市が縮小し、時には破綻している。それを逆手に取って再生を図るデトロイトとトリノの試みを検証し、国内に目を転じて問題点を論じる。果たして再生は可能なのか。

「十字架の王女 特殊捜査班カルテット3」 大沢 在昌 8:31
 国際的犯罪組織率いる藤堂の娘カスミ。暴力組織との銃撃戦に巻き込まれ不明。藤堂を捕えるため、鍵を握る村雲の行方を追ううち、ある議定書の存在が浮かび上がる。今までの潜入捜査と四人の過去が繋がる感動の完結編。

「掃除は『ついで』にやりなさい! “世界一”のカリスマ清掃員が教える 部屋も心もきれいになる63のワザ」  新津 春子  3:21
 羽田空港で20年以上清掃の仕事をしているカリスマ清掃員・新津春子さんが、「ついで」掃除の極意を伝授。テレビでも大反響。「一般家庭であれば“タオル一本”でピカピカになります」 さてその奥義とは・・・。

「不義 刃鉄(はがね)の人」  辻堂 魁  8:17
 武士の身分を捨て刀鍛冶となった一戸前国包(いっこまえくにかね)。彼に打刀(うちがたな)を依頼し、だが刀を受け取らぬまま討ち入り前に姿を消した赤穂浪士がいた。なぜ四十七士の中にその男の名は無いのか、国包が見た武士の不義の真実とは!

「ビートルズは音楽を超える」  武藤 浩史  6:51
 ビートルズを知ることなくして20世紀の文化を語ることはできない。ビートルズを語るためには、イギリスの歴史と文化と芸術に対する深い理解が必要である。音楽研究とは別の角度から、英文学研究者がビートルズを読み解く。

「女のホンネ 男のホンネ」  田辺 聖子  2:04
 人生の達人が贈る名言の玉手箱。女ってこんな生きもの。男と女のくいちがいをユーモアたっぷりに書いている。

「モダン」  原田 マハ  4:24
 モダンアートの聖地、ニューヨーク近代美術館ーモマ。ピカソ、ルソー、ワイエス等、20世紀絵画の巨匠たちの作品が並ぶこの美術館を舞台に、アートを愛する様々な人の夢や苦悩、人生の決断をNYの9,11と東北の3、11を繋ぐ糸とをからめながら描く。

「神童は大人になってどうなったのか」  小林 哲夫  9:32
 神童はすごい人? ただの人? 灘や開成、麻布、ラサールなど名門校で、伝説的と言われた子ども達はどうなったのか。東大首席卒業した人は? 神童と呼ばれた人達を出来る限り追跡したルポ的要素もあり、現役の官僚政治家もウヨウヨ登場します。

「その景色をさがして」  中山 聖子  3:25
 両親の離婚後、母親を病気で亡くし祖父母と暮らす中2の薫子(とうこ)。ある日「薫子に見せたい場所がある」と言っていたママの言葉を思い出す。そこは森の中、季節外れの雪が降っている。それは白藤の花だった。辛い別れを経験しながらも逞しく成長していく少女の物語。

「赤ヘル1975」  重松 清  17:10
 弱小球団カープの帽子が赤に変わった1975年。原爆の傷痕が生々しく残る広島に、マナブが転校。よそモン・マナブはヤスとユキオに出会い、街に馴染んでいく。一方、カープは悲願の初優勝に向け、真っ赤な奇跡を起こして行く。

「暴政」 ティモシー・スナイダー 3:41
 現在、世界に台頭する圧政の指導者に正しく抗うために、20世紀の歴史を学ぶ20の方法を、わかりやすく私達に説いてくれます。真実である事実を放棄するのは、自由を放棄することだと著者は言います。真実を見過ごさないためにも、これからは新聞をよく読もうと思いました。br>
「父の逸脱」 セリーヌ・ラファエル 7:36
 好奇心旺盛だった二歳の女の子は、ピアノの白鍵と黒鍵に向き合う日々が始まると、次第に元気をなくし、数年後には自分が生き延びることだけを考えるようになった・・・。父親の虐待を生き延び、医師となった一人の女性の物語。

「不惑のスクラム」 安藤 祐介 6:46
 平日はサラリーマン、休日はラガーマンとして、四十歳以上の選手による草ラグビーチーム「大江戸ヤンチャーズ」でプレーする中年男性たちの、社会的成長物語です。9月にNHKで放送された同名のTVドラマの原作。

「冷蔵庫を抱きしめて」 荻原 浩 9:04
 短篇小説の名手が、ありふれた日常に訪れる奇跡のような一瞬を描く。あっちもこっちも不完全。でも、そんな貴方が愛おしい。苦しみを抱えた現代人の心を解き放つ、花も実もある8つのエール。

「人は怖くて嘘をつく」 曽野 綾子 6:06
 人生の道理とは何か。「無力さ」を自覚するとき人間は謙虚になる。人の目や言葉を借りてものを言う限り、人は他者の心の理解に近づくことはできない。「自分は自分」で生きると楽になる等、著者の言葉は私達に届きます。

「バッグをザックに持ち替えて」 唯川 恵 5:32
 どうして私は山登りをするようになったのだろう。初めての山登りに懲りて、山登りなんてやめた―はずだった。それが浅間山から谷川岳そして富士山、ついにエベレスト街道まで! 還暦を迎えた著者が山登りに魅了されていく。

「古都再見」 葉室 麟 7:28
 見るべきものを、見ておきたい。人生の幕が下りる、その前に。「京の街角から日本史の旅へ」。故郷を離れ、古都に仕事場を構えた作家の、発見と歴史的思索の日々。

「血と肉」 中山 咲 3:51
 不倫相手との子どもをひとりで産むと決意し、古ぼけた海辺のラブホテル「コートダジュール」に住み込みで働く光海。子どもの父親の家庭を壊したと告白した光海だが、オーナーの頼子さんも過去に大きな罪を犯していた・・・

「時間を忘れるほど面白い人間心理のふしぎがわかる本」 清田 予紀 4:16
 私達が何を求め、どのように行動するかを決めているのは、心の奥の奥にある深層心理のなせるわざ。深層心理は、私達が意識している事も意識していない事もすべて知っています。深層心理の世界が見えてくる本です。

「最後の花束」 乃南 アサ 11:06
 色恋をめぐる狂気は、その女たちを少しずつ蝕み、少しずつ壊していった・・・。サスペンス・ミステリーの名手による短篇を、単行本未収録作品を加えて精選したベスト・オブ・ベスト第一弾。

「AX」 伊坂 幸太郎 9:24
 最強の殺し屋〝兜”は妻に頭が上がらない恐妻家。一人息子の克巳が生まれた頃から、殺し屋業を辞めたいと考え始めた。引退に必要な金を稼ぐため仕方なく仕事を続けるある日、意外な人物からの襲撃が・・・。大きな家族愛に満ちた「お父さんの思い」が伝わって来る。

「海を抱いて月に眠る」 深沢 潮 8:58
 親戚にも家族にも疎まれながら死んだ在日一世の父。遺品の中から出てきたノートには、家族も知らなかった父の半生が記されていた。ノートから浮かび上がる父の真実の姿とは。そして子供たちに伝えたかったこととは?

「ふたりぐらし」 桜木 紫乃 6:47
 元映写技師の夫、信好。母親との確執を解消できないままの妻、紗弓。一緒に暮らすと決めたあの日から、少しずつ幸せに近づいていく。そう信じながら、二人は夫婦になった。喜びも小さな嘘も、嫉妬も、すべて必要な事だった。

「千夏ちゃんが行く」 福本 千夏 7:41
 脳性まひ。結婚。出産。夫の死。45歳にしてこの世で最愛の人を失った千夏。悲しさはいつまでたっても癒えないけれど、恋に仕事に突き進む。大阪を舞台にした再生の物語を、大阪弁と今風な言葉と共にお楽しみ下さい。